2013年3月27日
この日は午後からSPECTとPETがありました。
放射性物質を血液中に注射して特殊な機材で撮影することで、脳内の血管の活動などを見る検査です。
放射性物質を注射するので、当然ですが微量の放射線被爆があります。
ものすんご~~~~~~~~~~~~~~く心配でしたが、検査をして何か分かる事もあるだろうし、お医者様も危険性はないと仰るので…、検査を受けることにしました。
しかしかがら、これらの検査が出来る医療機関は限られているという事で、この病院に転院してきて良かったな~とも思った瞬間でした。
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SPECT(スペクト)とは
シングル・フォト・エミッションCTの略語で、体内に注入したRI(放射性同位元素)の分布状況を断層画面で見る検査のことです。
体内から放出される放射線の分布を画像化する際、検出器の前にコリメーターという器具を置き、体の周りを回転させて断層画面を作成します。
SPECTは、従来のCTでは表わせなかった血流量や代謝機能の情報が得られるため、とくに脳血管障害や心疾患の診断で威力を発揮します。
PET(ペット)とは
ポジトロン・エミッション・トモグラフィーの略語で、ポジトロンCTともいわれる核医学診断装置のことです。
その原理は、陽電子(ポジトロン)放出アイソトープというものを体内に注入すると、体内の陰電子と結合して消滅放射線(γ線)を発生する性質を利用して、それを検出器で測定し、コンピュータで処理して断層画像化するものです。
PETで使用されるRI(放射性同位元素)は、炭素、酸素、フッ素、窒素などの生体中に存在する元素なので、SPECTよりもなおいっそう代謝などの様子を正確に把握でき、がんなどの進行度の診断などに優れた能力を発揮します。
そのほか、脳の内部のブドウ糖やアミノ酸の代謝、酸素の消費量の変化を調べて、脳機能の障害部位を診ることができます。
PETは、脳疾患の病態解明や微小な腫瘍の発見には現在最も有効とされています。
さらに、神経伝達物質とその受容体(レセプター)を測定することで、精神病の病態の解明にも役立つなど、その威力が、今後益々期待されています。
ただし、高額な設備投資が必要なため、PET検査を受けることができる医療機関が限られている点がネックとなっています。
SPECT・PET検査で分かること
脳の断面の血流状態がよくわかり、血液が流れていない虚血領域を確認することができます。
また、PETではほかの画像診断では見つからない小さながんの発見が可能です。
これにより、初期の脳梗塞やその他の脳血管障害、一過性脳虚血発作、完全回復性脳卒中、てんかん、アルツハイマー病、パーキンソン病、脳腫瘍などが診断でき、脳神経外科や神経内科での治療方針の決定に役立ちます。
SPECT・PETの検査の流れ
検査着に着替えてRI検査室に入り、ベッドに横になって、静脈からRI(放射性同位元素)を注入します。
体を回転しながら、シンチカメラで撮影します。
検査時間は、脳の撮影だけだと30分程度で済みます。
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前日にヨウ酸カリウムを飲んで検査に臨みました。
検査翌日まで、体内に注射された放射性物質が尿から排出されるという事で、被爆を避けるためオムツ交換をする際は手袋とエプロン(共に使い捨て)を使用するように言われました。
病院側の配慮だと分かってはいましたが、こんな小さなももぞうが危険を冒してまで検査を受けているのに、母親である私はそのささやかな二次被害さえも避けるために徹底防御する…というのが、なんだか切なかったです。
momomamaがももぞうと一緒に被爆したからといって、ももぞうの被爆量が減る訳ではありませんが…。
自分だけ安全な場所にいるというのが、辛かったです。
私も一緒に戦いたい。私が引き取れるなら病気を全部引き取りたい。
当のももぞうは、毎日無呼吸のチアノーゼ発作が数回あるのと、相変わらず黒目が一瞬上に上がる動作を見かけましたが、それでも毎日楽しそうに過ごしていました。
発達もまだ標準の範囲内で、日々少しずつ成長していきます。
下半身もだいぶしっかりしてきて、寝返りももうそろそろマスターしそう!という感じでした。
当時入院していた同じ脳神経内科の赤ちゃん達の中では、恐らく一番元気に見えたと思います。
こんな可愛くて元気そうな子が、どうしてこんなやっかいな事に…と、毎日帰り道でパパと泣きごとばかり言っていました。