2013年3月14日
ーウエスト症候群と診断されるまであと約1か月ー
この日は、退院の日に予約していた外来がありました。
小児科部長のS先生は通常の外来では診察されないようで、『S先生特別診察』という予約票を見て少しビビッていたのを思い出します。。
ももぞうはこの日は朝から特に変わった様子もなく、機嫌よく出発しました。
チアノーゼの件を聞いてみましたが、『今は問題なさそうだし、暫く様子を見ましょう。もしチアノーゼが起きたら、時間を測ってください』ということでした。
診察と脳波検査を終え、次回の予約を取って、何事も無く帰宅します。
2013年3月15日
ーウエスト症候群と診断されるまであと約1か月ー
S先生の診察があった翌日。
17時15分 1分
18時35分 1分半
…と、2回もチアノーゼを起こしました。
様子を見るようにとの事でしたが、何度も目の前で呼吸を止め、みるみる真っ青から真っ黒へ顔色を変えていくももぞうを一人で見ているのがあまりにも恐ろしく、病院へ電話しました。
当直の小児科の先生が対応してくれ、そのままタクシーで時間外診察に向かいました。
診察が始まるやいなや、『この子、本当に「てんかん」なんですか?!てんかんの発作で呼吸が止まるなんてあり得るんですか?!』と先生に食って掛かるように尋ねたのを覚えています。
先生は『てんかんの発作には色々なパターンがあるんです。呼吸を止める発作もあるんですよ』と教えてくださいました。
恥ずかしながら、この時初めて知りました。てんかん発作で呼吸が止まるなんて。。
てんかんって、泡吹いて倒れる病気じゃないんだ。。
『1日に何度もチアノーゼを起こしてる子供を家で見るのはあまりに辛いでしょう』という事で、入院出来る事になりました。
正直、ホッとしました。
だって…チアノーゼの出ている時のももぞうは、本当に『死に顔』なんです。
呼吸も止まっています。目は見開いたまま、瞬きもしません。
目に光が無くなるというか…どこも見ていない目になります。
顔も、唇まで真っ黒です。
…とても見ていられませんでした。
病棟での入院準備が整うまで、薄暗い外来の階でももぞうと二人静かに待っていました。
すると、診察の時についてくださっていた看護師さんが話しかけてくださいました。
『痙攣、びっくりしたでしょう。チアノーゼも怖かったよね。大変でしたね』
というような内容でした。
張りつめていたものが解け、思わず涙がこぼれました。
もう診察中でもないのに、優しく気にかけてくださる気持ちが嬉しくて。
ももぞうが大発作を起こして以来、ずっと無理をして気丈に振舞っていたのが、ふっと解けてしまいました。
病棟の準備が整ったと言われ、看護師さんにお礼を言って病棟へ上がりました。
『ももちゃん!!もう戻ってきちゃったの(T_T)』と見慣れた顔の看護師さんに言われつつ、病棟に入ります。
この日は取るものも取り敢えず駆けつけたので、持っていたのはいつものお出かけ用の着替え1揃えと、おむつ数枚。。
そのまま一緒に付き添うか迷いましたが、付き添うなら泊まりになるし、自分の準備も家の事も何にも出来ていなかったので、取り敢えずこの日はももぞうを残して帰宅する事にしました。
(ももぞうは詰所から一番近い部屋にいたし、病棟看護師さんの『大丈夫ですよ』の笑顔にも少し安心して、帰宅を決めました)
でも、実はももぞうちゃん、母と離れて一晩過ごすのはこの日が生まれて初めて。。
寝る時はいつも添い乳じゃないと眠れないし、眠れないとオデコをボリボリ掻き毟って血を出すし…大丈夫かしら。。と思いつつ、momomamaも連日の入院やらチアノーゼでロクに眠れずクタクタだったので、その日はゆっくり眠って、翌日からの付き添い入院に備える事にしました。
後ろ髪引かれつつ病室を後にする時に見たのは、心拍と血中酸素のモニターを付けて、一人で遊んでいるももぞうの姿。
この日は帰宅してから色々と家事を済ませ、自分の泊まりの用意をし、何とか眠りにつきました。
やっぱりというか何というか、一緒に寝ないと寂しいのは母の方だったようで。。
浅い眠りは時間も短く、ももぞうの夢を見て目を覚ましました。
翌日は朝早くから準備をして、ももぞうの元へ向かいました。